スミッシングとは、銀行などを装って、ショートメール(SMS)を送信して不正な資金引き出しや送金を促す犯罪行為のことです。最近ではAmazonや佐川急便などの宅配業者が届け物を届けることができなかったという内容を装ってショートメールをおくったり、メルカリなどの通販大手を装ったりと手口が巧妙化しています。
そんな中、2021年12月に沖縄県警サイバー犯罪対策課など9県警合同捜査本部が、被害総額9300万円に上る犯行組織のトップを逮捕したと報道がありました。うち8千万円を沖縄県内の「出し子」が引き出していたといいます。県警によると、沖縄県内を舞台にした不正アクセス禁止法違反容疑による、巨額詐欺事件の首謀者逮捕は沖縄県内初だったということです。
沖縄県警は2020年7月からサイバー犯罪対策課や組織犯罪対策課を中心に合同捜査本部を立ち上げるなど、1年以上をかけて慎重な捜査を積み重ねていたといいます。一連の事件に関連して、書類送検を含む摘発人員は29人にも上りました。2021年6月29日の県内2グループ摘発の発表段階では被害総額が5千万円以上だったようですが、今回の組織トップ3人の逮捕で総額は9300万円に膨れあがったとみられます。