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    海外不動産に関する投資詐欺とは?事例や被害に遭った際の対処法を解説

    日本国内の経済成長が停滞するなか、資産のリスク分散として海外の不動産投資に注目が集まっています。特に新興国の不動産は、今後の経済成長や人口増加で不動産価格が上昇することによりキャピタルゲイン(売却益)が期待できるため人気です。

    一方で、海外不動産は現地を視察することや情報収集が難しいという点があり、投資知識のない人を狙った詐欺被害が多数発生しています。

    この記事では、「海外不動産投資のリスクが知りたい」「詐欺にだまされないための注意点を知りたい」という不安を抱える方へ、具体的な詐欺事例を解説。同時に対策や注意点などについてもお伝えします。詐欺に遭わないために大切なことは知識を身に付けることですので、ぜひ参考にしてみてください。

    海外不動産に関する投資詐欺とは

    海外の不動産投資詐欺では、「税率が低いから手元に多くの資産が残る」などと語り、新興国の手頃でハイクオリティなコンドミニアムなどを購入させます。

    一時はシンガポールでの不動産投資に注目が集まっていました。シンガポールの経済成長が落ち着いた現在は、カンボジアやマレーシアでの被害が多い傾向にあります。

    国内を拠点に活動している場合

    海外の不動産投資詐欺で多い手口は、国内で活動する真っ当な不動産会社を装って海外不動産を契約させる方法です。買主が現地に行けないことをいいことに、実際の価格よりも高値で販売したり、架空の物件を売りつけたりするため要注意です。

    悪質業者は日本国内にいながら海外に実在する会社であるかのようにHPを作り込み、「現地に駐在のスタッフがいる」「コネクションが豊富」と買主を信用させます。しかし、入金後にはHPごと姿を消して連絡が取れず、不動産も手に入ることはありません。

    海外(現地)に拠点を置いて活動している場合

    インターネットで見つけた海外の不動産会社が悪質業者だったというケースもあります。日本人スタッフが対応することで買主は安心して契約してしまいますが、現地の言葉で書かれた契約書はでたらめな場合もあるので要注意です。 また、大物とのコネクションがあるから優良物件も紹介できるなどと提案し、現地警察に警備させるほどの手厚さでもてなされることもあります。警察を動かす影響力を目にすると信頼してしまいますが、賄賂を受け取った警察が協力していたという事例もありますので、安易に信じないようにしましょう。

    海外不動産の投資詐欺で注意したい文言

    海外の不動産投資詐欺では「価格が安いうちに買い、経済成長を遂げて不動産価格が高くなったときに売ればキャピタルゲインが狙える」というセールストークが主流です。特に次のような言葉には気を付けましょう。

    • 税率が安いから日本よりも利益が大きい
    • プレビルド物件(建設中の物件)だから安く購入できる
    • 今買うと将来値上がりする

    新興国であっても、必ず将来値上がりするとは限りません。また、「家賃収入が狙える」と誘われることもありますが、人口が増加したからといって必ず入居するという保証もありません。

    以前は海外の不動産投資が節税になるといわれていましたが、2020年に税制が改正されました。以下の財務省HPで詳しく解説しているので参考にご覧ください。

    財務省:公式サイト「令和2年_税制改正の概要」

    海外不動産投資の詐欺事例

    悪質業者は、実際に海外への内見が難しいことを利用して詐欺を仕掛けます。よくある事例を3つ紹介しますので十分に注意しましょう。

    実在しない架空の海外不動産投資会社

    海外に拠点のある企業としてHPまで構えているのにも関わらず、実際には架空の会社だったという事案はよくあります。日本人スタッフが対応することで買主に安心感を与えて契約を結ばせますが、入金後にHPは消え連絡も途絶えてしまいます。

    「普段は現地にいる」と話していても、実際は日本国内で詐欺活動を行っている場合もありますので、信頼できる不動産会社を見極めることが大切です。

    国内の大手機関投資家を名乗るケース

    特に高齢者被害が多いのは、実在する大手企業を名乗り「海外の不動産を購入してくれたら後で高く買い取る」などと現金をだまし取るケースです。

    投資知識の少ない高齢者から金をだまし取る悪質な手口で、2012年ごろに発覚したカンボジアの不動産投資詐欺事件では多数の被害者が出たことで話題になりました。

    金融庁や証券取引等監視委員会を名乗って勧誘する事例もあり、政府も注意を呼び掛けています。

    海外の不動産エージェントや管理会社に騙される

    海外の不動産エージェントや管理会社とトラブルになるケースもたびたびあります。たとえば、完成するのが困難でありながらプレビルド物件を購入させ、結局完成せずに不動産が手に入らない事案です。また、入居者の客付けサービス(集客)があると言われていたが行わなかったり、家具が不足しているからと追加で購入させられたりするケースもみられます。

    海外では、意図的な詐欺ではなくてもプレビルド物件の納期が3年〜5年ほど遅れるケースがしばしばあるということも頭に入れておきましょう。

    海外不動産投資詐欺に遭わないための対処法

    海外の不動産投資詐欺に遭わないためには、まず不動産投資に関する知識をしっかりと身に付けることが大切です。特に海外不動産の場合、プレビルド投資の仕組みやリスク、税金についてなど、日本国内での不動産投資とは異なる点について把握しておく必要があります。

    また、不動産会社や管理会社についても、実態や実績などをしっかり調べましょう。会社が実在するかどうかは、国税庁の法人番号公表サイトから調べることができます。

    怪しいと感じた場合は、以下の「国税庁_法人番号公表サイト」をご活用ください。

    国税庁_社会保障・税番号制度「法人番号公表サイト」

    不動産投資について分からない内容があったら話を進めず、不動産エージェントや信頼できる第三者に相談することをおすすめします。

    海外不動産投資詐欺に遭った際の相談先

    海外の不動産投資を巡ってトラブルに巻き込まれたときは一人で悩まず、すぐに行政機関や弁護士に相談しましょう。場合によっては費用を弁済してもらえることもあります。

    宅地建物取引業保証協会

    宅地建物取引業保証協会とは、全国の約80%の宅建業者が加入する組織で、協会に加入する宅建業者と消費者の間で発生したトラブルの解決にあたってくれます。

    万が一解決できなかった場合には、トラブルの主となる1不動産業者あたり1,000万円を上限に金銭を弁済する業務も行っており、心強い味方となります。しかし、あくまでもトラブルになった業者が協会に入っていなければこれらの保証を受けることはできません。

    弁護士

    法的なトラブルに発展した場合には弁護士に相談することをおすすめします。法律のプロによる適切なアドバイスによって解決の糸口が見つかるでしょう。

    法務省が管轄する相談窓口「法テラス(日本司法支援センター)」では無料で法律相談や弁護士の紹介を行っています。誰に相談すればいいか困ったときには、法テラスに問い合わせてみてください。

    免許行政庁

    不動産取引について、しつこい電話や強迫といった悪質な勧誘を受けたときは、速やかに免許行政庁に報告してください。

    契約させるために威迫する言動は宅地建物取引業法で禁止されています。不動産投資の悪質勧誘について、国土交通省のHPでも注意を促しているので参考にしてみてください。

    国土交通省から消費者の皆さんへのお知らせ・注意喚起(マンションの悪質勧誘・訪問、アンケート調査等)

    まとめ:海外不動産投資詐欺にあったらすぐに相談しよう!

    老後の不安から投資を始める人も多いですが、詐欺によって蓄えをすべて失ってしまう可能性もあります。海外の不動産投資詐欺に遭わないためには、投資についての知識を身に付け、想定されるリスクを把握しておくことが肝心です。海外不動産投資を行うときには、信頼できる不動産会社なのかを十分に見極め、慎重な判断を心掛けましょう。

    万が一詐欺やトラブルに巻き込まれたときは、弁護士や行政機関などに速やかに相談し、被害を最小限に抑えましょう。

    投資と詐欺編集部
    投資と詐欺編集部
    「投資と詐欺」編集部です。かつては一部の富裕層や専門家だけが行う特別な活動だった投資ですが、今では一般の消費者にも未来の自分の生活を守るためにチャレンジしなくてはいけない必須科目になりました。「投資は自己責任」とよく言われるのですが、人を騙す詐欺事件は後を絶ちません。消費者が身を守りながら将来の生活に備えるための情報発信を行なっていきます。

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