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暗号通貨エイダコイン(ADA/カルダノ)の特徴は?
カルダノ(英: Cardano)は、プルーフ・オブ・ステーク (PoS)方式のブロックチェーンネットワークです。カルダノには専用通貨「ADA」(エイダ)があり、暗号資産として世界中の30以上の取引所にて取引されています。2022年6月17日現在の流通総額は$16,686,275,658で、時価総額ランキング7位となります。
エイダコインは、かつてオンラインカジノで利用できる暗号通貨として普及させようと計画されたことがあったそうですが、ギャンブルの与える悪印象の側面から逆効果となったために、現在はこのブランディング方針を完全に撤廃しています。汎用のブロックチェーンプラットフォームとしてブランディングの再構築に取り組んでいますが、オンライン・カジノの中にはエイダコインに対応しているサイトもあるため、ギャンブルを想起するイメージを払拭しきれてはいません。
開発主体は?
カルダノの開発は、カルダノ財団、IOG(IOHK)、Emurgo の3団体により進められています。
カルダノ財団(Cardano Foundation)
スイスに本拠を置く独立した標準化機関。コミュニティのサポートを行い、商業または規制に関する問題について当局と共に取り組んでいます。
IOG(IOHK)
IT技術に関する研究開発を行う会社であり、カルダノの開発を担っています。
Emurgo
カルダノブロックチェーンを用いるスタートアップやベンチャー企業への投資や支援を行っています。
エイダコインの特徴
エイダコインの特徴を見ていきましょう。
PoS方式により消費電力が少なく合意形成可能
ビットコイン等が採用しているPoWに比べて、PoSなら通貨を保有するだけでマイニングできるため、電力消費がなく環境に優しいのがメリットです。PoSで取引のバリデーションを行うため、ノードとしてプラットフォームに参加することが可能です。
独自スマートコントラクト「Plutus」
エイダコインでは、独自スマートコントラクト(ブロックチェーンのプログラムのひとつ。あらかじめ契約条件を決めておき、条件が満たされた際に契約が履行される仕組み)「Plutus」を採用しています。スマートコントラクトはイーサリアム等も採用しており、契約の手間が省けるため、さまざまな分野での応用が期待される技術です。しかし、従来のスマートコントラクトでは決済と計算を1箇所で行っているため、変更や修正が難しいという欠点がありました。一方、Plutusは決済と計算が別々に行われるため、変更が容易なのがメリットです。
専用ウォレット「ダイダロス」で利用できる
エイダコインの利用には「ダイダロス」というウォレットが必要です。ダイダロスは、オンラインカジノで獲得したコインをそのまま送金できる機能があります。暗号通貨のウォレットにはいろいろありますが、ダイダロスは特に「セキュリティの高さ」がメリットだと言えます。さらに、ダイダロスには「ステーキングの委任機能」もあるため、そのままステーキングで利益を得ることも可能です。
エイダコインが持つ過去の3つの懸念点
エイダコインには3つの懸念点がありました。
ICO時に表面化した課題広告・マルチ勧誘の問題
リスクがある1つ目の点は、ICO(新規仮想通貨公開)時の宣伝方法にマルチにちかい商法が取り入れられていた点が挙げられます。価格としては、エイダコインのICO時の価格は非常に高額で、プレセールの価格は1000ドル以上で販売されていました。その上、エイダコインでは人に紹介すれば、紹介した人に報酬が入るというマルチ商法的な宣伝を採用していたことで、個人個人が宣伝していくうちに中には誇大広告のようなものも登場し、エイダコインの評判を下げる原因にもなっていました。
高額な通貨にも関わらず、公開が大幅に遅れた
エイダコインは公開予定日から半年遅れてリリースされています。予定日よりも公開が遅れる暗号通貨は多いものの、エイダコインはプレセールの価格が非常に高額だったこともあり、詐欺ではないかという疑惑をさらに深めてしまい評判を落とした経緯がありました。
取り扱っている国内取引所が少ない
エイダコインは、取り扱っている取引所が非常に少ないコインです。現在エイダコインを取り扱っている国内の暗号通貨取引所は「BITPoint」の1社のみです。エイダコインは国内での知名度こそ低いですが、海外での知名度は非常に高い暗号通貨です。そのため今後国内でも取り扱う取引所が増えれば、必然的に知名度も上がっていくことでしょう。
エイダコインの今後の価格予想
エイダコインは、流通総額も多く、十分将来性のある通貨です。カルダノはブロックチェーン技術を用いて透明性の高いサービスを作り上げました。また、独自スマートコントラクトの「Plutus」やAdaPayの発展など、活用の余地がありそうです。カジノのために開発されたというブランドイメージの払しょくにはまだ時間がかかるかもしれませんが、より幅広い分野への活躍が見込めれば、大きく価格は上昇するでしょう。
2022年6月15日現在では1ADA=65.39円となっていますが、下落と上昇を繰り返しており、どちらに転ぶのか予想が難しい状態になっています。そのため、投資には、余剰資金を用いて少額から慎重に投資するのが正しいといえそうです。