Home その他 Q:暗号資産って何を期待してみんな投資しているの?A:あれはベンチャー投資みたいなもの

Q:暗号資産って何を期待してみんな投資しているの?A:あれはベンチャー投資みたいなもの

Q:暗号資産って何を期待してみんな投資しているの?A:あれはベンチャー投資みたいなもの

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仮想通貨は価格が暴騰し暴落する投機的な印象を持つ方は多いと思います。「なんだかバクチみたい。」「投機的過ぎて取り組むにはリスクが大きすぎる。」「なぜみんな投資するのか理解できない。」そう考えている方も多い中、投資を行っている人は何を期待して暗号資産に投資しているのでしょうか?実際に仮想通貨取引を始めている千葉県在住で40代IT系の制作会社に勤める田中さん(仮名)に詳しくお話を伺ってみました。

仮想通貨を持つことはベンチャー投資

田中さん:仮想通貨って、関心がない人からみると値動きの激しい金融商品にしか見えないと思うんですが、実はそれぞれ独立したベンチャー企業家のような開発の中心者がいて、ブロックチェーン技術を使ってビジネスとして仮想通貨を使った新しいサービスを提供しようとしている一大ムーブメントなんです。2021年にバズワードになっていたNFT(非代替性トークン)やDeFi(分散型金融)に関するサービスなどがその代表例ですね。非常に活性化している領域なので、仮想通貨も数百以上が存在していて、増え続けています。仮想通貨に投資することはそうした新しいサービスの株を買うような感覚なんです。

―仮想通貨は値上がりを期待して購入しているんですか?

田中さん:はい。ですが私は仮想通貨を金融資産として保有する形の投資としてはあまり取り組んでいないです。マイニングやマスターノードとして参加することで、定期収入を得る手段として取り組んでいます。自作PCを組み立てて、サーバを作ることができるITスキルのある方にはかなりお勧めできる稼ぎ方です。

―ちょっと普通の人がトライするにはハードルが高いですね、、

田中さん:そうかもしれません。マイニング用のPCのことをリグと呼んだりするのですが、リグの構築は自作PCの中でも特殊な分野ですし、部品代が数十万円かかります。マスターノードになるためには一定の暗号資産を保有したうえで、サーバを運用しなければなりません。ただ事業として行っている場合、経費として計上できますし、相場次第では月数十万円の利益を出すことができた時期もあります。取り組み方次第という点では、夢がある分野です。

ービットコイン以外にも投資しているんですか?

田中さん:はい。私はビットコインではなく、マイニングではイーサリアムを採掘し、マスターノードとしてはFLUXに投資しています。イーサリアムは最大手のOpenSeaをはじめとしたNFT市場を支える技術的なプラットフォームになっているほか、月間の技術者が4000人ほどアクティブに活動しているといわれる最も活発な技術基盤になっています。ただイーサリアムは巨大な基盤になっている分、利用手数料が高額だったり応答性に課題があるといわれています。そこで、イーサリアムの欠点を補って成長しようという複数のブロックチェーンの相互乗り入れができるプラットフォームが注目を集めています。イーサリアムキラーと呼ばれているブロックチェーンが複数存在していて、その中の一つがFLUXです。日本では買えない仮想通貨なので、海外の取引所を経由して購入する一方で、マスターノードとしてバイトしています。

―先ほどから「マイニングやマスターノードとしてバイトする」と表現されていますが、どんなことをするんでしょうか?

田中さん:マイニングやマスターノードは手伝い方が違うだけで、仮想通貨を運営する際の計算や処理を手伝って報酬を得る、という意味では共通です。

今銀行が預金の預かりや振り込みを受け付ける際は、銀行のサーバだけがその業務を行います。仮想通貨の世界では銀行のサーバのような主体が1つだけではなく、その処理を複数の参加者(サーバ)で共同して行います。そのため世界中からその取引の履歴を確認できるようになっています。ただ銀行と違って誰から誰へ、という名義の部分が分からないようになっています。取引を受け取る財布と財布の持ち主情報が紐づいていないので、匿名性が高い仕組みになっています。(その分、スパイ映画のように口座番号とパスワードを知っていたら盗まれてしまうリスクもあります。)

ただ仮想通貨の種類によって処理の方法や位置づけが異なるため、呼び方が分かれています。マイニングはCPUやGPU(グラフィックカード)を使う大量の電力を使って大量の計算を行う方式で仮想通貨を運営します。この方式をPOWと呼ぶこともあります。

一方でファーミングとよばれたりPOSと呼ばれる方式があります。この方式は対象の仮想通貨の保有金額に応じて、取引の正当性を証明する順番が回ってきて承認作業に加わるという方式です。だいたいバイト代として自分の持っている金額の10%程度が支払われます。かなり割のよいバイトだと思います。

ーかなり手加減して説明してくださったと思うのですが、通貨ごとに考え方や処理の仕方に違いがあるのは理解できましたが、、仕組みの理解はわりと難しいですね。

田中さん:バイトできる、稼げるという話とバイト代は仮想通貨で現物支給、という点だけ抑えておけばよいと思います。その仮想通貨が値上がりしたらバイトも儲かる、という話です。

ーなるほど。ちなみに投資としてはどの程度の収益が期待でき、回収にどの程度かかるか知りたいです。

マイニングからお話します。今最も電力効率が良いといわれているRX6600というグラフィックボードは1枚4万円から購入できるのですが、だいたい28MH/h前後の採掘速度で掘れます。一時間当たり手元の設定では44w前後で稼働できますので、電力はかなり控えめです。24時間回すと1日80円から90円の売り上げですね。月間3,000円としても一年半以上見込む必要があります。とはいえ、最も収益性が高いイーサリアムが方式の変更で今年いっぱいで掘れなくなる見込みですので、2年以上回収にはかかるでしょう。グラフィックボード自体はチューニングを攻めすぎなければ、寿命が3年から5年はありますので転売が可能ですので、途中で売却すれば利益確定はもっと前にできるでしょう。一時期に比べると採算性は大幅に落ち込んでいますが、数十万円の投資で月額3万円から5万円の利益を見込める投資なので手軽に取り組むことが可能です。

またマスターノードとしての参加は、FLUXという通貨であれば、1,000通貨保有すればマスターノードとして参加できます。2022年5月現在100円以下で購入できるので、10万円以下で参加資格を得ることができます。VPSというレンタルサーバの一種を借りて運用する場合、月額数千円のコストはかかりますが、月1万円のバイト代が得られます。100万円分保有していれば、10万円得られることになります。単純に金融投資として同じようにステーキングという仕組みで通貨を一定期間売却しないことで得られる報酬と違って事業として見ることができるので、取り組み方によってはより有利になるといえるでしょう。

正直よくわからないけど、過去10年乗り遅れてきたから今度はのってみたい

記者自身、2009年からビットコインが始まって以来、この10何年の間に何回もビットコインのブームを見聞きしてきました。「1ビットコインが5000円越えた、10万円越えた、100万円越えた」という話が話題になるたびに忙しいを理由にビットコインを買ってこなかった自分を反省したものです。実際に取り組むためにはもう少し勉強も必要と感じましたので、実際に取り組む方法も追加で取材していきたいと思います。

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