Home 投資を学ぶ 不動産投資 軟調のハワイ不動産市場、2つの顔

軟調のハワイ不動産市場、2つの顔

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ハワイは好立地物件や新築・土地所有権付き物件は比較的底堅いのですが、中低価格帯の築古コンドミニアムや借地物件が特に軟化し需給バランスが崩れています。

原因は大きく4つ。 ①自然災害リスクの高まりや古い建物の配管劣化などによる水漏れ請求の多発で、協会マスター保険料が急上昇(一部建物で年額数倍)し、収益性が悪化。投資としての魅力が下がっています。

②30年固定金利が6.2〜6.3%台で高止まりしているため借入コストが増大し、需要が減少しています。

特にコンドは地元住民や初回購入者など価格感応度の高い層が多いため、影響が顕著です。

③ワイキキなどの借地権物件(リースホールド)では有効期限の接近と保険問題が重なり、値下げ事例が急増しており、フィーホールド(完全所有権)物件に比べて魅力が低下しています。

④ドル高による国際買い手が減少しています。 不動産バブルの崩壊的な事態ではなく、築古物件が調整で大幅に価格下落をしている調整局面といえます。(配管トラブルはお金かかりますからね、、、)

ハワイ物件は建物比率が高く(70-90%)、築古なら減価償却を4年などで短期償却可能。家賃収入を上回る赤字を作り、給与所得と損益通算すると所得税・住民税を大幅カットできるということで、都心部の高年収層を中心に爆売れしてました。 ですが、2020年税制改正でこのスキームは大打撃をうけます。

2021年分以降、海外不動産の減価償却による損失は他の所得と損益通算NGになったんです。 節税効果ほぼゼロで個人所有は特に厳しい。法人なら一部残るので今でも『節税できます!』って言ってくる業者は古い情報か、意図的に騙してる可能性大です。(あまりいないと思いますが念のため)

ハワイ物件の市場は軟化中です。保険料高騰、金利高、借地権問題などこうよするべき問題が多いんですね。 為替リスク(円高で大損)や維持費急上昇(HOA費・保険料)もあり利回り低め(2-3%程度)です。 節税なくなった今、純粋な投資判断が求められるようになりました。 そうすると国内不動産や太陽光、REITの方が効率的にみえます。ハワイの魅力は資産分散・ドル建て・リゾート利用などにシフトしていますので好立地、新築、一戸建てのキャピタルゲイン狙いを狙うべき潮目です。

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