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暗号通貨のステーキング、レンディング、イールド・ファーミング

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乱高下する暗号通貨。相場につい一喜一憂しがちですが、将来性に期待してHODL(将来性に期待して絶対売らないこと)している方々も多いことでしょう。ですが暗号通貨は持っているだけでは収益を生みません。基本は安い時に買い、高い時に売るという相場での売買を行うことで儲けるわけですが、運用することで、インカムゲインを得る方法がいくつかあります。ここでは、ステーキング、レンディング、イールドファーミングの3つを取り上げてご紹介します。

ステーキングはローリスク・ローリターン

暗号通貨取引所のステーキングは利回りが年利1%など低利回りです。特定の通貨は年利5%や一定期間500%などのキャンペーンを行っている場合もあります。非常に魅力的に見えますが、500%は3日間限定など期間限定のケースも多いため、数字に惑わされ過ぎないように注意しておきましょう。ステーキングにはロック(売却などができない措置)が一定期間されるものがあります。拘束期間がないものも多く手軽ですが、収益性はレンディング専業業者の半分程度の水準とみておくべきです。

暗号通貨を発行している運営が用意しているステーキングやデリゲートの報酬はDEXが用意する報酬よりも魅力的な場合もあります。エアドロップと合わせると年利40%以上になる通貨もあるほどです。FLRなどは2026年まで毎月保有量の数%をエアドロップしてくれるキャンペーンを行っています。FLRの公式が提供するステーキングを行うことで簡単に参加できますので、ハードルは低いといえるでしょう。

レンディングはミドルリスク・ロー~ミドルリターン

国内のレンディング業者であるBit Lendingのサイト。ビットコインで年利8%と表記があります。最大10%とあるので、長期保有したい人には、手間が少なくメリットがあるかもしれません。

海外のレンディング金利比較サイトによると、ビットコインは7%程度となっています。

後述するイールドファーミングよりもリスク・リターンが低いのがレンディングです。リスクが低いとは言っても、貸出先が経営破綻すると暗号通貨は戻ってきません。

イールドファーミング(流動性マイニング)はハイリスク・ハイリターン

イールド・ファーミングは期間を区切って、暗号通貨を提供することで、暗号通貨取引所の運営に協力することができます。換算される年利も100%を超える場合も少なくないのですが、元本割れのリスクもあります。流動性マイニングと呼ばれることもあります。

例を挙げて検討してみます。Aさんは1 ETHと3,000 USDTをByBitという暗号追加取引所で流動性マイニングします。ByBitでは同等の価値を持つ2つの通貨を預け入れる必要があります。(USDTだけ、ETHだけという形で一方の通貨だけを預け入れることもできますが、その場合、Bybit側でもう一つの側の通貨を購入しバランスさせます。)

Aさんの1 ETHは3,000 USDTと同じ価値です。流動性プールの全体が10 ETHと30,000 USDTである場合、10%に相当します。

1週間後、1 ETHの価格は4,000 USDTに上昇しました。これにより、10 ETHは40,000 USDTの価値があるため、プールは不均衡になっています。流動性プールは為替の差分に目を付けたアービトラージする人に利用されることになります。この価格の不均衡を利用し、USDTでプールからETHを購入します。たとえば0.5 ETHをプールから引き出し、2000USDTをプールに戻します。

しかし、1 ETHの価値が4,000 USDTに上昇したため、AさんがETHとUSDTをそのまま保有していたら、7,000 USDTを稼げたでしょう。流動性を提供することで、Aさんの利益は、仮想通貨を保有していた場合よりも14.3%低くなります。儲けを出すはずが損をしてしまいました。

このように流動性マイニングに参加している間に大きく暗号通貨の価値が動くと、その分損失を抱えてしまうケースがあるのです。相場が動くと30%減なども珍しくありません(というか私もやられたクチです。)

市場の値動きが大きい場合、無期限損失を避けることは難しいですが、ステーブルコイン同士の流動性を提供する場合や、価格変動(ボラティリティ)の低い仮想通貨ペアに流動性を提供することで、無期限損失のリスクを軽減できます。値動きが低い通貨のへの流動性提供は利率も低くなりますが、安定して稼ぐことができるのです。

またByBitの場合、イールドファーミングを行っても、ByBitに貸し付けていることを示すトークンは提供されませんが、UniSwapなどの取引所では提供している通貨分の証明トークンを受け取ることができます。その貸し出し証明のトークンをまた流動性プールに提供することで、一つの資金で複数の利回りを得ることが可能になるということで、2020年以降、イールドファーミングは人気を博してきました。(ここまでやるから儲かるのかもしれません。)

相場で痛い目を見る人はステーキングしながらHODL!

ビットコインをはじめとした暗号通貨のボラティリティ(値動きの激しさ)は大変なインパクトがあります。一日で10%以上儲けることも可能ですがリスクも大きいです。一年間に半減し4年で倍増するという荒波こそ暗号通貨の醍醐味ですが、仕事もあるので、相場に付き合いきれないという方にはステーキングやレンディングはおすすめできるかもしれません。

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「投資と詐欺」編集部です。かつては一部の富裕層や専門家だけが行う特別な活動だった投資ですが、今では一般の消費者にも未来の自分の生活を守るためにチャレンジしなくてはいけない必須科目になりました。「投資は自己責任」とよく言われるのですが、人を騙す詐欺事件は後を絶ちません。消費者が身を守りながら将来の生活に備えるための情報発信を行なっていきます。

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