スルガ銀行不正融資
スルガ銀行2025年株主提案の変化と背景分析
2025年5月13日「スルガ銀行株式会社は、2018 年以前に融資したシェアハウス以外の投資用不動産向け融資における不正行為等(以下、アパマン問題といいます。)に関し、全ての債務者の個別解決に至っておらず、解決に向けた取組みが長期化している理由及び期限等を示した上で今後、早期解決を図っていくための具体的な改善策について、本日、金融庁より銀行法第 24 条第 1 項に基づく報告徴求を受領しました。」と異例のプレスリリースを発表しました。
スルガ銀行のスラップ訴訟第2回公判 – 弁護士が語る「典型的なスラップ訴訟の実態」
2025年2月26日、スルガ銀行がスルガ銀行不正融資同盟(SI被害者同盟)の構成員および支援団体「リボーン」を対象に起こしたスラップ訴訟の第2回公判が行われた。公判後に行われた被告人側の代理人、河合弁護士の談話から、本件の背景や今後の見通しがより鮮明になった。
ホワイトカラー詐欺とは?
ホワイトカラー詐欺とは、専門知識や地位を悪用して行われる詐欺を指します。金融、法律、不動産、医療など、高度な知識や信頼性が求められる分野で行われるため、一般的な詐欺よりも発覚しにくく、被害が深刻化しやすい特徴があります。
スルガ銀行による「スラップ訴訟」 被害者団体が記者会見で批判
スルガ銀行は、SI被害者同盟のメンバーらが行った本店前でのデモ活動や株主総会での発言等を「業務妨害・名誉毀損」として、SI同盟幹部や一般社団法人Reborns代表などに対して差し止めと損害賠償を求めて裁判を起こしました。その第二回目の法廷が2024年11月21日に行われ、同じ日にスルガ銀行の不正融資被害者団体「SI被害者同盟」の弁護団は東京都内で記者会見を開きました。
スルガ銀行不正融資事件で被害者救済活動を続けてきた冨谷氏がれいわ新選組から衆院選に出馬を表明
スルガ銀行の不正融資被害者が9月に沼津で行ったデモは、いままでのスルガ銀行の蛮行を非難し問題への意識を高める趣旨だけではなく、詐欺被害全般や消費税のように人をだまして制度を改変する政治への非難を含むすこし毛色が異なる主張が行われていた。そのデモでも演説を行っていた冨谷皐介(とみたにこうすけ)氏が静岡で、れいわ新撰組から衆院選に出馬することを表明した。(写真は2024年9月のスルガ銀行不正融資被害者による沼津デモの際の冨谷氏)
「不正はあったが、不法ではない」とするスルガ銀行を問題視するSI被害弁護団会見
2024年のスルガ銀行定時株主総会の振り返りとして、SI被害弁護団は記者会見を開催しました。スルガ銀行の株主総会は、議長が加藤社長で淡々と取り行われましたが、去年と同様、SI被害者弁護団や被害者たちが株主提案を行ったものの、全て否決され、銀行提案は全て承認されました。全体の総括として、河合弁護士から順に弁護士のコメントを紹介します。
総会当日、スルガ銀行本店前スタンディングデモ
今年の株主総会は300名近くの被害者がここ沼津に集まっていました。話を聞いてみると、「不正融資によっての精神的ダメージや金銭的な問題でどうしても来れない被害者もいる」「スルガ銀行の最重要課題と株主総会では毎年言っているが何の変化もない。嵯峨前社長はその問題を放置し逃げるように退任した。」「毎年スルガ銀行の株主総会はブロックを仕切るように鉄柵が設けられている。私たちはスルガ銀行に攻撃をしようということではないのに、鉄柵は被害者である株主を拒絶する形としか思えない。一体誰の発案でしょうか?」などデモに参加する参加者たちは心に抱えるスルガ銀行への不信感やつらい気持ちを語ってくれた。
2024年スルガ銀行株主総会ダイジェスト
「不正につきましては、銀行の社内手続き等を含めて適切ではない行為があったということを広く指していると考えております。例えばですが、営業部門が審査部門を欺いて融資を実行させるために、お客様の自己資金の額について虚偽を申請するというようなことは銀行内部の不正でございますけれども、これにつきましてはお客様ご自身について自己資金の金額を正しく把握していらっしゃるという風に思われますので、そのことを持ちましてお客様詐欺というような不法行為を構成するものではないというふうに考えております。」(佐藤常務執行役員の回答)
被害者の真摯な質問にうすら笑いを浮かべるクレディセゾン役員。問われる人格
スルガ銀行とクレディセゾンは業務資本提携を結び双方の資本を15%から20%保有しあう「深い関係」になっています。そうした経緯もあり、去年からクレディセゾンの株主総会にスルガ銀行の被害者や被害者弁護団が参加し厳しい追及を行いました。2024年6月19日、都内のホテルで行われた株主総会後に、被害者弁護団が会見を行ったので、その様子を報告します。
【クレディセゾン株主総会タイムスケジュールとそこでの記録など】
2024年6月19日、クレディセゾンの株主総会が開催されました。その会場にはスルガ銀行不正融資被害者たちが数多く詰めかけ早朝から会場前でデモを行いました。被害者たちは「業務改善命令が解除されていないスルガ銀行と業務提携を組んでそれを背負う覚悟があるのか?」「スルガ銀行と業務提携を組んだからには責任をとるべき!それができないなら解消するべき!」という強いメッセージを発信していました。