投資と詐欺編集部では、詐欺事件だけではなく様々な投資案件に関しても取材を行っています。本記事では、2022年7月8日～10日、東京ビッグサイトで行われた資産運用展（資産運用EXPO）を取材し、特徴的な投資案件を探してみました。前編（個性的な資産運用方法）に引き続き後編をお届けします。
不動産投資や暗号資産のマイニングなどのブースが多かった中ではありますが、中には、マイニングって電力を消費するので、結局損じゃないの？と思われる方に対して、太陽光発電を組み合わせたものがあったのでそれらを紹介します。
目次
マイニングとは？
仮想通貨のマイニングとは、仮想通貨のセキュリティを守る仕組みに協力することで、支払われる報酬を得ることをいいます。このマイニングは当初は企業や個人が持っているパソコンでも貢献ができます。その手軽さがウケ、参加者が増えました。マイニングリグは、GPUとよばれるパソコンのグラフィック性能を発揮させるための部品を用います。マイニングブームの過熱で、GPU価格は２倍から４倍に高騰しました。
株式会社FUELHASH
株式会社FUELHASHは、再生可能エネルギーを用いた、分散型データセンター事業を提供及び AIを活用した次世代型分散型アプリケーションの開発を行う会社です。
創業者の紺野氏はソフトバンクでスプリントやARMの買収案件を経験したあと、本事業を創業。この会社は、東京都千代田区に本社を構え、資本金4.1億円（資本準備金含む）で、暗号通貨、DAO、などの取り組みを行っています。
いくつか特徴的なサービスを展開しており、一括償却できる節税効果を狙える太陽光発電＋マイニング事業をパッケージ化したFuelMiningも興味深かったですが、人気で完売しているという1万円から取り組めるマイニングパッケージに興味を引かれました。
初期費用1万円を支払うと、マイニングに参加することができます。マイニングに必要な計算処理能力（ハッシュレート）を購入することでマイニング報酬を受け取ることができます。
ハッシュレート購入の最低単価は1万円となっており、誰でも手軽にマイニング投資を始めることができます。マイニング投資による収益アップが望めます。
エネルギーパワー株式会社
エネルギーパワー株式会社は、電気を通じてより良い社会基盤の一翼を担い、社会に新たなエネルギーソリューションを提供することを目的に、2016年4月に設立され、電力供給と電気工事という2つの事業を行っています。大阪市中央区に本社を構え、従業員数42名、資本金4000万円となっています。
暗号資産マイニングができるマシンや再生可能エネルギーを活用した事業にも取り組んでいます。例えば、モデルプランとして紹介されているケースを見てみましょう。
投資対象はマイニング機材（高機能マイニングマシンＹ02）です。回収年数4年で、表面利回りは25～32％、実質利回りは11～18％という高い水準をマークしています。初期費用は1000万円とご紹介しましたが、経済産業省の補助金を利用すれば必要経費の半分を補助してもらうことができます。
しかも100％の即時償却が可能となっています。大きな節税効果が見込めますね。 とはいえ、太陽光発電の発電効率によっては、利回りが上記数値を下回ることも考えられますし、暗号通貨の大幅な下落の影響をうけると、日本円での収益は大きく減少することもあるでしょう。この点は大きなリスクだと思われます。
まとめ
マイニングにはETHのザ・マージ以降の明確な儲かるイメージがないといわれますが、ランニング費用である電気代を太陽光発電で補うことで、利益をだす可能性が増すことがわかりました。しかし暗号通貨の相場は乱高下しがちな上に、2022年5月以降、暗号通貨業界を揺るがす危機的相場が続いています。こうした暗号通貨の低迷は大きなリスクです。一方で、企業の節税目的の投資としては非常に夢があります。下げ相場の時に仕込んだ暗号通貨が数年後に数百倍の価値に跳ね上がるチャンスに挑戦できるのが暗号通貨関連の投資の大きな魅力です。
ミドルリスク、ハイリターンを望む企業には魅力的な投資だといえます。また個人投資家は換金しないままHODL（長期保有）すれば、含み益がでても課税の対象になりません。小額をコツコツ投資することで、将来的な相場上昇時には大きな利益を得る可能性もあります。
万人向けの投資ではありませんが、大きな夢がある投資として、チャレンジングな投資マインドを持っている投資家にはお勧めしたいです。なお、前編ではシイタケ栽培投資や、ゴーストセントラルキッチン投資などのバラエティー豊かな投資をご紹介しています。
