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不動産の二重譲渡詐欺とは?詳細と被害に遭遇した際の対処法を解説

不動産の二重譲渡詐欺とは?詳細と被害に遭遇した際の対処法を解説

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不動産投資に注目が集まる一方、巧妙な手口で大金をだまし取る詐欺やトラブルが絶えません。特に、購入したにも関わらず物件が手に入らない二重譲渡詐欺には要注意です。

この記事では、「物件を契約しようと思っているけど不安」「詐欺の手口を知りたい」と思っている方へ、二重譲渡詐欺のトラブル事例や対処法をご紹介いたします。

二重譲渡詐欺に巻き込まれることを防ぐには、事前に登記簿を確認することが鍵となります。注意すべき業者の特徴なども説明しますので、物件を契約する前に一度立ち止まって怪しい点がないかよく確認しましょう。

不動産の二重譲渡詐欺とは

二重譲渡詐欺は、売り主が1つの土地を複数人の買い主に譲渡する行為を指します。

契約を結んだ後、すでに不動産の所有者がいたことが発覚し、多額の購入費を払ったのにも関わらず不動産が手に入らないという悪質な手口です。

不動産の所有権は契約をした順番ではなく、登記をしたかどうかで決まります。契約したからといって土地の所有権は手に入らないということを覚えておきましょう。

不動産物件の二重譲渡における「善意」

不動産業界の二重譲渡詐欺においては、「悪意者」や「背信的悪意者」という言葉が存在します。

善意的か悪意的かの最終判断は、すでに売買契約が進行していた事実を知っていたかどうかが論点です。

後から契約して登記を済ませたとしても、ほかに売買契約が進行していることを知らなかった場合には「善意的」とみなされる傾向があります。

売主自身も二重譲渡になっていることを知らない場合もありますが、故意であれ過失であれ、売主には後から購入した「劣後買主」に対して民事上や刑事上の損害賠償責任が生じます。

不動産物件の二重譲渡における「悪意」

善意的な買主とは反対に、先に取引が進んでいることを知りながら、故意に契約をしてほかの買主を陥れるために登記した場合は「背信的悪意者」とみなされます。

ここで注意したいことは、自分以外の買主が善意的であろうと悪意的であろうと、登記がなければ不動産の所有権を入手できないという点です。

ただし、第三者がただの悪意者ではなく、意図的に二重譲渡を企てた極めて悪質な「背信的悪意者」だとみなされた場合は例外となりますが、非常に稀なケースです。

相手が背信的悪意者である場合は、登記簿がなくても対抗できますが、基本的には登記していないと対抗できないので、所有権も手に入らないと覚えておきましょう。

以下、司法書士事務所でも詳しく記載されているので、ぜひ参考にしてください。

不動産登記と第三者への対抗(外部ページ)

不動産の二重譲渡詐欺で注意したい文言

「人気物件だから今買わないと絶対後悔する」というような、契約を催促する発言には要注意です。特に詐欺グループの場合は、詐欺が発覚する前に物件を売ってしまいたいがため、契約を急がせるのが特徴です。

宅地建物取引業法では、「必ず儲かる」「今契約しないと後悔する」といった、確実に利益が出ると誤解させるような断定的判断を述べることは禁止されています。根拠のない発言をする業者には十分注意をしましょう。

契約する際にはその場の空気に流されず、本当にその物件を購入しても大丈夫か自分でよく確かめてから進めることをおすすめします。

不動産の二重譲渡詐欺の事例

二重譲渡詐欺は売主が悪意を持って行う場合と、詐欺グループとして活動している場合があります。それぞれの事例を参考に詐欺被害に遭わないよう気を付けましょう。

売手が悪意を持っている場合

売主が悪意を持って不動産仲介業者に売却を委託している場合、業者側もすでに所有者がいるという事実を知らずに二重譲渡詐欺に発展している可能性があります。

不動産の所有権は契約を結んだ者ではなく、登記を先に済ませた「優先買主」にあります。そのため、別の第三者がすでに登記をしており、物件費用を払ったのにも関わらず不動産の所有権が手に入らない事態も想定されます。

不動産物件をめぐる、二重譲渡詐欺に遭わないためにも、契約前には登記を確認することが必要です。

詐欺グループとして活動している場合

大金をだまし取る手段の一つとして、詐欺グループ規模で二重譲渡詐欺を企てる場合もあります。

なかでも、登記簿に記載している所有者が詐欺グループの一員である場合は見極めが非常に困難です。

トラブルに巻き込まれないためには、信頼できる不動産業者から購入することが重要となってきます。業績や口コミはどうか、事務所がきちんと存在しているかなどを考慮しながら業者を比較し、信頼関係を構築したうえで契約を進めることがトラブルを防ぐ鍵です。

不動産物件の二重譲渡詐欺に遭わないための対処法

二重譲渡詐欺に遭わないために、契約をする前に登記簿の確認を行い、別の第三者が登記をしていないかを把握することが大切です。

トラブルに発展した際、不動産所有権の得喪などに関する主張は、不動産登記法やその他登記に関する法律により、登記をしなければ対抗できません。不動産の所有権は契約を先に結んだ者ではなく、登記を先に済ませた優先買主にあるためです。

二重譲渡詐欺だと気が付いて損害賠償請求をしたとしても、相手が「背信的悪意者」だと判断されない限り、登記をしていなければ不動産を入手できないので注意が必要です。

不動産の二重譲渡詐欺に遭った際の相談先

万が一詐欺被害に遭ったり取引で不安に感じる点が生じたりした場合には、行政の相談窓口である消費者センターや弁護士へ速やかに相談しましょう。

プロがトラブル解決に向け法的措置や対処法など、適切なアドバイスをしてくれます。また、不動産が手に入らないとしても売主に損害賠償請求をすることは可能です。 相談する際に売主とのやり取りや詐欺が判明した経緯まで説明できるよう、内容をメモに残しておくことをおすすめします。

まとめ:不動産の二重譲渡詐欺では「登記簿」を要チェック!

繰り返しになりますが、不動産の所有権は登記の有無で決まります。対抗要件を理解し、契約に移る前には登記の確認をしっかり行いましょう。

詐欺の手口は巧妙化しており、見抜くことが難しいケースもあります。そのため、今回紹介した事例や、注意したい不動産業者の言動についても頭に入れておくことが大切です。

大切な資産を守るため、詐欺被害に遭わない冷静な判断を心掛けましょう。

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