成田空港周辺でホテルや展示場の開発事業を進める共生バンクグループは、工事に必要な土地の喪失という重大な局面に直面しています。これは、開発用地の約4割を貸与していた成田国際空港会社(NAA)が、開発側が工事継続に必要な資金力を証明できないことを理由として、今月末の契約満了をもって賃貸借契約を延長しない方針を決定したためです。この決定は、プロジェクト全体の存続に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、開発の完了予定が2027年8月へと大幅に遅れる中、すでに全国の約1,200人の出資者が110億円を超える出資金の返還を求める集団訴訟を起こしています。

「みんなで大家さん」は、都市綜研インベストファンド株式会社(以下、運営会社)が提供する不動産特定共同事業法に基づく小口不動産投資商品です。主に中古マンションやアパートなどの不動産を共同で取得・運用し、投資家から集めた資金で「大家さん」になることを謳っていました。低金利時代に不動産投資の民主化をうたう一方で、不動産市場の変動や運用会社の信頼性に依存します。高利回りは魅力的ですが、実際の運用で家賃収入の減少や修繕費増大が発生しやすいのが実情です。この商品は2020年代初頭から人気を集めましたが、2024年以降のトラブルで信頼が揺らぎました。行政処分から遅延・解約危機へトラブルは2024年6月頃に端を発します。運営会社の業務改善命令(行政処分)が公表され、これが引き金となって分配金遅延と解約請求の急増を招きました。
目次
2024年6月の行政処分
東京都と大阪府が、運営会社と販売代理会社に対し、不動産特定共同事業法違反で業務改善命令を発令。主な理由は「重要事項説明の不備」や「投資家への十分な情報開示不足」。これにより、解約手続きが一時停止され、投資家の不信感が高まりました。
分配金の遅延拡大

2025年7月以降、主力の「成田シリーズ」を含む27商品以上で分配金支払いがストップ。遅延は当初3カ月でしたが、11月時点で4カ月連続に達しています。
- 原因: 家賃収入の減少、修繕費の増大、さらには解約請求の殺到による資金流動性の危機。投資家からの解約申請が行政処分直後に400件以上殺到し、運用資金の枯渇を招きました。
- 影響: 投資家は予定された分配金を受け取れず、精神的・経済的負担が増大。福岡県の50代女性のような事例では、1,600万円の出資全額を解約申請したものの、書類すら届かず放置されています。
行政指導の詳細(2025年10月の最新事態)
「情報開示不備による行政指導」は、2025年10月10日に大阪府と東京都が実施したものです。これは前年の処分を踏まえたフォローアップで、解約提案の不透明さが問題視されました。
指導内容
大阪府: 運営会社に対し、8項目の質問状を送付。解約時の「出資持ち分譲渡提案」(投資家に新たな条件を提示するもの)の詳細開示を求め、改善を指示。
- 東京都: 販売代理会社に対し、異例の公表形式で行政指導。解約提案の「公告」相当の公表を命じ、投資家保護を優先。
- 背景: 運営会社は10月15日に解約提案を予定していましたが、指導により募集停止。総額1,500億円規模の「中抜き」(手数料の過剰取り分)疑惑も浮上し、成田土地の「原価表」などで運用実態の不透明さが指摘されています。
- 影響: これにより、さらなる解約請求が相次ぎ、資金回収の目途が立たない状況に。金融庁も間接的に関与可能ですが、現在は地方自治体の縦割り行政が主導です。
集団訴訟の現状(2025年11月の大規模提訴)

「1000人超の集団訴訟拡大」は、2025年11月6日の第1次提訴を指します。これは過去最大規模の投資家集団訴訟で、被害の深刻さを示しています。
提訴詳細
- 参加者: 全国から1,191人(主に個人投資家)。
- 請求額: 総額114億円の出資金返還(元本全額)。
- 裁判所: 大阪地裁。
- 弁護団: リンク総合法律事務所などが主導。10月15日締切で1,000人超の参加意向を集め、11月5日に訴状を発送。
- 追加動向:
- さらに700人以上が相談中。第2次提訴を検討しており、総被害額は200億円超に膨らむ可能性。
- 運営会社の対応: 「訴状到着次第、誠実に対応」とコメントするも、具体策は未発表。
- 訴訟の根拠: 契約違反(分配金未払い)、情報開示義務違反、解約拒否など。成功すれば、投資家への一部返還が見込まれますが、長期化の懸念あり。
投資家保護の観点
投稿の警告通り、高利回り商品のリスクを警戒投稿の後半で強調される「高利回り話への警戒」は、非常に的を射ています。このトラブルは、不動産投資の落とし穴を象徴しており、以下のような注意点が重要です。
- 主なリスク:
- ①内覧前の金銭要求詐欺: 物件内覧前に手付金や仲介料を要求されるケース。実際の物件確認なしで投資を促すのは詐欺の兆候。
- ②投資目的でのフラット35不正利用: 住宅ローン「フラット35」を投資用に転用するのは規約違反。金利優遇を悪用した不正融資が発覚すれば、強制解約や損失が発生。
- 対策の徹底:
- 第三者評価の確認: 不動産鑑定士のレポートや利回り計算根拠を事前入手。年7%超の高利回りは、市場平均(3-5%)を上回る分、リスクが高い。
- 契約書・目論見書の精査: 解約条項、分配遅延時の対応、資金フロー(口座の流れ)を図解で理解。行政処分歴がある会社は避ける。
- 相談先: 金融庁の相談窓口(#188)や日本司法支援センター(法テラス)。集団訴訟参加を検討するなら、早めの弁護士相談を。
- 全体の教訓: CMやSNSで宣伝される「手軽な投資」は、運用会社のコンプライアンス(法令遵守)を最優先にチェック。2025年のこの事態は、不動産クラウドファンディング全体の信頼低下を招いており、分散投資を推奨します。

この問題は現在進行中(2025年11月27日時点)で、運営会社の資金回収策や裁判の進展次第で状況が変わる可能性があります。投資を検討中の方は、最新ニュースを追いつつ、冷静な判断を心がけてください。




