導入詐欺（どうにゅうさぎ）とは、主に投資やビジネス案件において、最初に少額の利益を出して信用させ、その後に大きな投資や契約を持ちかけて詐欺を働く手口のことです。「お試し詐欺」や「テスト詐欺」とも呼ばれることがあります。
目次
導入詐欺の典型的な手口
- 小額の成功体験を与える
- 例えば、「この投資システムは確実に儲かる」と言って、最初に小額の投資で実際に利益を出させる。
- 転売ビジネスや副業系詐欺では、「最初に試しに少し売ってみて」と言い、実際に小額の報酬を支払う。
- 信用させて大きな金額を投資させる
- 「もっと大きな額を投資すれば、さらに儲かる」と持ちかける。
- 「このビジネスを拡大するには、追加の資金が必要」と言って大きな契約を結ばせる。
- 金を持ち逃げする or 消える
- ある程度の額が集まったところで、連絡が取れなくなる。
- 出金ができなくなったり、システムが停止したりする。
導入詐欺の関連キーワード
導入詐欺に関連するキーワードを挙げると、以下のようなものがあります。
詐欺手口関連
- ポンジ・スキーム（Ponzi Scheme）
- 新規投資家からの資金を古い投資家への支払いに回す詐欺。導入詐欺と組み合わせるケースもある。
- 出口詐欺（Exit Scam）
- ある程度の資金を集めた後、突然運営者が消える手口。
- ねずみ講（無限連鎖講）
- 会員を増やすことで利益を得る違法なビジネスモデル。
- マルチ商法（ネットワークビジネス）
- 合法な場合もあるが、詐欺的な手口と組み合わさることが多い。
導入詐欺に関連した投資・ビジネス詐欺
- 高配当投資詐欺
- 「月利○%保証」などと謳い、最初に小額の配当を出して信用させる詐欺。
- 副業詐欺（転売・物販ビジネス詐欺）
- 「最初に5万円分の商品を仕入れて試してみて」と言い、小額の成功を体験させてから大きな投資を促す。
- 仮想通貨詐欺
- 新しいコインの投資話を持ちかけ、最初は少額の利益を出させるが、最終的には換金できなくなる。
導入詐欺のような心理操作詐欺
- バーナム効果（Barnum Effect）
- 誰にでも当てはまる内容を特別なものだと思わせ、信用させる心理効果。
- FOMO（Fear Of Missing Out）
- 「今投資しないと損する」という心理を煽る手口。
- ハロー効果（Halo Effect）
- 有名人やインフルエンサーが推奨していると信じやすくなる心理効果。
導入詐欺に引っかからないための対策
✅ 最初に儲かったからといって信用しない
✅ 「もっと投資すれば儲かる」系の話は疑う
✅ 出金がスムーズにできるか確認する
✅ SNSや広告だけでなく、口コミや評判も調べる
✅ 国民生活センターや金融庁の警告リストをチェックする
詐欺の手口は年々巧妙化しています。いつ騙されてもおかしくないと心構えをしておくこと、自分の投資を分散させておくことが最低限のリスク回避の方法です。
