スルガ銀行の不正融資被害者が9月に沼津で行ったデモは、いままでのスルガ銀行の蛮行を非難し問題への意識を高める趣旨だけではなく、詐欺被害全般や消費税のように人をだまして制度を改変する政治への非難を含むすこし毛色が異なる主張が行われていた。そのデモでも演説を行っていた冨谷皐介(とみたにこうすけ)氏が静岡で、れいわ新選組から衆院選に出馬することを表明した。(写真は2024年9月のスルガ銀行不正融資被害者による沼津デモの際の冨谷氏)
冨谷氏の出馬表明
冨谷氏は静岡県沼津市の大手金融機関であるスルガ銀行が起こしたシェアハウス向け不正融資「かぼちゃの馬車事件」で実際にスルガ銀行からの融資を受けてシェアハウスを購入し巨額の損失を被った被害者だ。しかし被害に泣き寝入りせず、被害者同士の連帯を図り、スルガ銀行へ抗議活動を行いかぼちゃの馬車事件の解決に大きく尽力した立役者として現在もスルガ銀行の不正融資被害者をはじめとした詐欺被害者の救済を求めた活動を続けている。
「私は、この金融詐欺被害、これらの被害者救済、詐欺被害の撲滅ということを掲げて活動しているんですが、そもそも多くの人が金融詐欺被害に今、日本でなっているんです。これは何が前提にあるのかというと、もう将来不安なんです。私も実は、スルガ銀行の不正融資の被害者、かぼちゃの馬車事件の被害者でした。私自身の被害が回復したんですが、私の周りには多くの被害者の方が救済してほしい、助けてほしいということでやってまいります。この問題を放置できない。また新たに被害者になることを、なる方を1人でも救いたい。そんな思いから、今回立候補させていただきます。」と冨谷氏は出馬に関する想いを語った。
れいわ新選組からの出馬は「詐欺との戦い」
詐欺事件からの被害回復をもとめ現在もスルガ銀行不正融資事件をはじめとした事件解決のために活動する冨谷氏だが、なぜれいわ新選組からの出馬だったのか。
「れいわ新選組さんは「ストップ消費税」を掲げておられます。これは、多くの国民が騙されて、この社会保障に使うよということで消費税集められて、私もそれ信じてたわけなんですが、実際には消費税って社会保障にほとんど使われてないという事実を知った時には、これ国民全員騙されてるじゃんという風に思ったわけですね。ですので私は、このれいわ新選組さんから一緒にやらせていただきたいという風に思った次第でございます。私の目的は、政治家になることではなく、政治家になってこの国を良くすることです。みんなが幸せに豊かに暮らせる国を作りたい。そういう思いを持ちまして、ジャイアントキリングを再び起こしたいという風に思っています」(冨谷氏)
消費税の増税もささやかれる昨今の情勢だが、ジャイアントキリングを起こせるか。政治の舞台から詐欺被害の撲滅を求める冨谷氏の活動に注目が集まるところだ。