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【注意喚起】高金利暗号資産レンディングサービスのリスクを検証
BitLendingという暗号資産レンディングサービスが注目されています。同サービスを利用すれば、ビットコインやイーサリアム、ステーブルコインといった暗号資産を年利8~10%という高金利で増やせると謳われています。運営会社のJ-CAMは日本の企業であり、暗号資産投資関連の出版実績もあるため、一見信頼性が高いように思えます。
しかし、投資を検討する前に慎重に検証すべきポイントがあります。
1. 金融庁未登録の業者
J-CAMは金融庁に暗号資産交換業者として登録されていません。日本国内で暗号資産交換業を行う場合、金融庁の登録が必要ですが、レンディングサービスは法律上この登録義務が適用されないため、未登録業者でも運営可能です。
未登録業者は規制を受けないため、顧客資産の分別管理やセキュリティ対策の義務がありません。加えて、資産の運用先が海外のブローカーやカストディアンに依存している場合、その運用先が破綻したりハッキングされたりしても、日本の法律で資産が保護されることはありません。
2. 高金利の裏に潜むリスク
BitLendingは「海外の暗号資産交換業者や機関投資家に資産を再貸出しして運用する」と説明しています。このような仕組みでは、運用先の信頼性やリスクが重要です。過去には高金利を謳ったプロジェクトが、ハッキング被害や資金流出を装い、顧客資産を持ち逃げした事例が数多く存在します。
高金利を維持するために、運用が破綻するタイミングで突然サービス停止や倒産に至るケースも少なくありません。
3. 投資すべきかの判断
現在、BitLendingは利息の支払いと出金が問題なく行われているようです。しかし、以下の点を考慮する必要があります:
- 顧客資産が消失するリスク:高金利で運用できる背景には、それ相応のリスクがあることを認識する。
- 未登録業者の不透明性:金融庁登録業者ではないため、顧客保護体制が十分ではない。
- 自己責任での運用:最悪の事態に備え、許容できる範囲の資産で投資を行う。
ビットレンディングは安全?
BitLendingのようなサービスは、高金利を求める投資家にとって魅力的に映りますが、安心・安全な投資先とは言えません。特に初心者は「日本企業=安全」という先入観を持たず、投資前に十分な調査を行うべきです。また、最悪の事態を想定し、資産が消えるリスクを受け入れられる範囲内で運用を検討することが重要です。
暗号資産レンディングに関するニュースが増える中、投資家は冷静な判断を持ち、適切なリスク管理を行うべきです。