法の華三法行は宗教団体で、独自の霊感商法で信者から多額の資金を集めた。
教祖の福永法源は、広報活動に力を入れており、多数の著書を出版。書店の目立つ箇所に山積みさせ話題性があるかのように演出し、信者に購入させるなどしていた。さらに街頭看板、電車の中吊広告などの広告宣伝を行い、信者に購入させた書籍を街頭、駅周辺、病院周辺などで無料配布させていた。また名誉博士号を購入し環境問題に意識の高い活動家としてマザー・テレサ、ビル・クリントン米大統領などの対談をおこなうほか、サッチャー元英首相などの著名人との記念写真を撮影し交友関係をアピールしメディア露出にも積極的だった。
有名人との交友関係をPRしながらメディアに露出し、著作をいわゆるバイブル商法で大量に配布。著書の中にアンケートはがきを入れ、回答者には小冊子をプレゼントすると記載し、回答すると法の華に所属する者から勧誘の電話等が入るなど巧みなマーケティングを展開している。アンケートの内容は、回答者の抱える悩みなど心理状態が分かるよう工夫されていたとされ、独自の「足裏診断」へ誘導していった。
足裏診断とは、「天の気は頭から入って足から抜ける」との独自の解釈で、足の裏を見れば、健康状態から仕事の悩み・家庭の悩みにいたるまで、悩みを全て知ることができるとした独自の診断のことで、診断方法は高度にマニュアル化されていた。
足裏診断の手法や相談者への説得手法を記載した「足裏診断マニュアル」を作成し、教団関係者に教育徹底し、悩みに応じて仏舎利と称する霊感グッズやお札を販売し、多額の資金を集めた。一世を風靡した霊感商法を徹底的に学んだ取り組みだったといえる。
こうした行為が詐欺に当たるとして、教組・幹部のほぼ全員にあたる12名が摘発される事態となった。被害総額は600億円以上に達し、事件発生当時の平成12年(2000年)では豊田商事事件に次ぐ大型詐欺事件であった。