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FIREで年利4%を目標にするといっているけれど難易度は?
FIRE(経済的自由を実現して、早期リタイヤする)ためには年間の生活費の25倍の資産を運用すれば、4%程度の利回り収入だけで生活できるという考え方です。運用する元本をためるのが大変ですが、働かなくても暮らしていけるのは魅力です。
ですが、年利4%という水準は実現可能なのでしょうか?
投資信託の期待利回りは?
FIREを実現するための手段として、節約、投資、貯蓄、副業などの方法がありますが、投資信託などの金融商品を購入するのは取り組みやすいといわれています。ではそんな投資信託はどの程度の利回りが期待できるのでしょうか?
結論からいうと、投資信託の年利相場は3%~10%と言われていますが、SBI証券でトータルリターンのランキングを調べると、「大和-iFreeレバレッジ NASDAQ100」は3年間で64.8%の運用実績をマークしています。SBI証券の説明では「トータルリターンとは、「現在の評価金額」、「累計売却金額」、「累計分配金額(税引後)」の合計額から「累計買付金額(買付手数料(税込)含む)」を差し引いた金額であり、新規のお買付時から算出基準日までの全期間を通じたトータルの損益金額が計算されます。」とありますので、2018年12月に100万円購入していた人は168万円になっているということですね。
では年利に換算すると、どの程度の数字になるのでしょうか。4%とどれくらい差があるか見てみましょう。投資信託の運用利回り計算をしてくれるサイトがあるので、そこで計算してみます。
この場合の運用利回りは、年利38.9%で運用できているということになります。
4%を超える金融商品はある、証券会社のサイトでランキングなどを使って、複数見つけることができる、ということが分かりました。
投資信託は損しないの?
投資信託でも年利30%以上の運用実績を上げている銘柄があることはわかりました。でも投資信託なら絶対に損をしないのでしょうか?もちろんそんなことはありません。預金などと違って、元本保証がないのが投資です。では騰落率(どれだけ値段が上がったり下がったりしているか)をもとに、損をしてしまうケースを見ていきます。
上記の表はSBI証券の投資信託騰落率ランキングです。騰落率の下落が前月比でもっともはげしかった順に並んでいます。つまり価値が下がったランキングです。1位の「楽天-楽天日本株3.8倍ベア」は前月比で18%以上、前年比50%以上の下落を見せています。ざっくりいうと去年100万円だったものが今年50万円になっているということですね。
つまり大損です。
おなじように、今回ランキング上位にあった銘柄を購入すれば絶対に得するのかといえば、実はそうともいえません。投資にはリスクが存在します。例えば今回上位に食い込んでいるアメリカ株への投資信託は、アメリカのFRBが公的資金をどんどんつぎ込んでいるから実現してきた背景があります。ですがインフレが進んだこともあり、2021年後半から金融引き締めに方針が変わりつつあります。そのため今後下落のリスクが考えられます。こうした政策の変更がリスクにあたります。
まとめ
投資信託の平均年利は3%から10%程度だといわれていますが、最も運用成績がよい銘柄では30%以上の年利をマークしていました。またもっとも実績が出なかった銘柄では、1年で価値が半分になってしまう銘柄もありました。
安全重視で資産をじっくり育てるか、チャンスを狙ってアグレッシブに銘柄を選ぶかなど、自分なりの資産形成の方針でチャレンジできる自由度があることが分かります。自分が投資に使える時間や自分の知識レベルに応じたチャレンジの仕方がありそうです。
それを踏まえていえるのは、年利4%を狙った運用は達成可能な水準の目標だといえると思います。ですがちゃんと勉強しないと思わぬ大損をしてしまうかもしれません。こうした投資信託に関して、なかなか個人では判断が難しいことも確かです。一つの参考情報ではありますが、モーニングスターなどの専門機関が格付けを発表しています。こうした情報を踏まえて、銘柄の組み換えなどを行っていくことで上手な投資をおこなうことができるといえます。