Home 投資を学ぶ ウォーレン・バフェットは相場が下落しみんなが株の話をしなくなった時に買い、みんなが熱くなっているときに売る

ウォーレン・バフェットは相場が下落しみんなが株の話をしなくなった時に買い、みんなが熱くなっているときに売る

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コロナ禍が落ち着いてきたかと思えば、ロシアのウクライナ侵攻が長期化しています。暗号通貨の市場や米国株式市場が大幅な値崩れを起こし、日本円が大幅に下落し、インフレ懸念が現実化してきました。潮目が明確に変わったといえる現在、投資のかじ取りが難しい時期に来ています。

こうした激動の時期にこそ、投資を行うべきというのが儲けた人の論理です。価格が下落した際に買い、価格が上がった際に売ると儲かるのは間違いありません。ですがいつ、何を買えばよいのでしょうか?

投資の達人ウォーレン・バフェットは今買っている!

世の中には株式投資の達人や偉人がたくさんいますが、多くの人が知る有名人と言えば、ウォーレン・バフェット氏があげられます。短期間での売買ではなく、一定期間株式に投資するというバフェット氏の投資スタイルは真似がしやすいので、画面にしがみついてデイトレードできない人にもお勧めできるスタイルです。

そのウォーレン・バフェット氏は、2022年1月から3月にかけて、自身が率いる米国の投資会社バークシャー・ハサウェイで5兆円もの資金を動かして、米国株式を購入したといわれています。なぜ今なのか、何を買っているのか。調べてみました。

約100億円以上資産運用する投資家がSECに提出する四半期報告書がフォーム13F

アメリカの証券取引委員会SECは、100億円以上資産運用する投資家に対して、四半期ごとに保有銘柄を提出するように義務付けています。そのため、ウォーレン・バフェットのような株式投資のスぺシャリストが何を買っているかを私たちも知ることができます。それでは実際にバークシャー・ハサウェイが保有している49銘柄を見ていきましょう。(2022年4月末段階の発表資料より)

SYMNAMECLCUSIPドル%Shares
AAPLAPPLE INCCOM037833100155,564,13843%890,923,410
BACBANK AMER CORPCOM06050510441,636,34812%1,010,100,606
AXPAMERICAN EXPRESS COCOM02581610928,351,2017.8%151,610,700
CVXCHEVRON CORP NEWCOM16676410025,918,9737.1%159,178,117
KOCOCA COLA COCOM19121610024,799,9996.8%400,000,000
KHCKRAFT HEINZ COCOM50075410612,826,7553.5%325,634,818
MCOMOODYS CORPCOM6153691058,323,8292.3%24,669,778
OXYOCCIDENTAL PETE CORPCOM6745991057,737,8042.1%136,373,000
USBUS BANCORP DELCOM NEW9029733046,719,1111.8%126,417,887
ATVIACTIVISION BLIZZARD INCCOM00507V1095,152,2921.4%64,315,222
DVADAVITA INCCOM23918K1084,082,7701.1%36,095,570
HPQHP INCCOM40434L1053,792,4801.0%104,476,035
BKBANK OF NEW YORK MELLON CORPCOM0640581003,591,1001.0%72,357,453
KRKROGER COCOM5010441013,326,6150.9%57,985,263
CCITIGROUP INCCOM NEW1729674242,945,3190.8%55,155,797
VRSNVERISIGN INCCOM92343E1022,850,9610.8%12,815,613
GMGENERAL MTRS COCOM37045V1002,713,8860.7%62,045,847
VIACPARAMOUNT GLOBALCLASS B COM92556H2062,606,9150.7%68,947,760
CHTRCHARTER COMMUNICATIONS INC NCL A16119P1082,088,7640.6%3,828,941
LSXMKLIBERTY MEDIA CORP DELAWARECOM C SIRIUSXM5312296071,975,9150.5%43,208,291
VVISA INCCOM CL A92826C8391,840,1280.5%8,297,460
AMZNAMAZON COM INCCOM0231351061,738,5310.5%533,300
AONAON PLCSHS CL AG0403H1081,431,4700.4%4,396,000
MAMASTERCARD INCCL A57636Q1041,424,7480.4%3,986,648
SNOWSNOWFLAKE INCCL A8334451091,403,5070.4%6,125,376
CECELANESE CORP DELCOM1508701031,125,9580.3%7,880,998
LSXMALIBERTY MEDIA CORP DELAWARECOM A SIRIUSXM531229409923,6920.3%20,207,680
MCKMCKESSON CORPCOM58155Q103894,5040.2%2,921,975
NU HLDGS LTDORD SHS CL AG6693N103826,9570.2%107,118,784
RHRHCOM74967X103707,6150.2%2,170,000
TMUST-MOBILE US INCCOM872590104672,8110.2%5,242,000
GLGLOBE LIFE INCCOM37959E102639,1850.2%6,353,727
MKLMARKEL CORPCOM570535104620,0340.2%420,293
FWONKLIBERTY MEDIA CORP DELCOM SER C FRMLA531229854539,3360.1%7,722,451
STORSTORE CAP CORPCOM862121100431,2830.1%14,754,811
ALLYALLY FINL INCCOM02005N100389,9900.1%8,969,420
FNDFLOOR & DECOR HLDGS INCCL A339750101387,1800.1%4,780,000
STNESTONECO LTDCOM CL AG85158106125,1370.0%10,695,448
VZVERIZON COMMUNICATIONS INCCOM92343V10470,3030.0%1,380,111
MMCMARSH & MCLENNAN COS INCCOM57174810269,0050.0%404,911
RPRXROYALTY PHARMA PLCSHS CLASS AG7709Q10458,2990.0%1,496,372
JNJJOHNSON & JOHNSONCOM47816010457,9720.0%327,100
PGPROCTER & GAMBLE COCOM74271810948,1930.0%315,400
MDLZMONDELEZ INTL INCCL A60920710536,2870.0%578,000
LILALIBERTY LATIN AMERICA LTDCOM CL AG9001E10225,5180.0%2,630,792
VOOVANGUARD INDEX FDSS&P 500 ETF SHS92290836317,8520.0%43,000
SPYSPDR S&P 500 ETF TRTR UNIT78462F10317,7950.0%39,400
UPSUNITED PARCEL SERVICE INCCL B91131210612,7390.0%59,400
LILAKLIBERTY LATIN AMERICA LTDCOM CL CG9001E12812,3140.0%1,284,020

バフェットの資産の40%以上はアップル株!

バークシャー・ハサウェイは構成比にして43%とアップルの株式をかなり多く保有しています。2016年時点では構成比4.5%だったのですが、2017年に12%、2018年には21%、2020年には44%と段階的に買い増ししてきましたが、2016年当時は50ドル近辺だった株価が、現在では138ドルと2倍以上にはねあがりました。現在も保有しているところを考えると、バークシャー・ハサウェイ社は「さらにアップル株が値上がりすると考えている」と判断して良いと思います。

多くの米ハイテク株が大きく値を崩す中ではありますが、個人投資家としても中長期で、アップル株は持っておくとよいかもしれません。

Apple株の株価推移

サービスの実態が強く、流行に左右されない銘柄を長期保有するというスタンスから、実態が希薄でバクチに見える暗号通貨への投資を徹底的に避けるバークシャー・ハサウェイのスタイルですが、金融サービスへの投資を行わないというわけではありません。2位と3位は、銀行とクレジットカード会社が続きます。バンク・オブ・アメリカとアメリカン・エキスプレスです。日本でもメガバンクへの投資は見直されていますので、参考にできるかもしれませんね。

エネルギー株シェブロンが新たに7%組み込まれた

シェブロンはアメリカの石油・エネルギー関連企業。株価が高騰する以前は100ドル近辺に値を付けていましたが、一時期170ドル台を付けていました。現在は140ドル台と少し落ち着いてきました。インフレが継続する場合に、エネルギー関連企業は注目しておかなければならない銘柄です。

個人投資家は中長期投資のお手本として参考にしたいウォーレン・バフェットの投資スタイルに学べ!

バークシャー・ハサウェイが保有する株式銘柄を上位から見てみました。このほか、日本の総合商社をエネルギー関連株とみなして購入するなど、インフレ懸念を強く意識して対策を行おうとしているように見えるバークシャー・ハサウェイ。ウォーレン・バフェットほど巨額の資金を動かす投資家でも、インフレの気配を感じることはできてもインフレがいつまで、どのくらいのインパクトで発生するのかは見通せないといっています。あなたがデイトレを血眼で行っていくスタイルではなく、数年単位で株式市場と付き合っていく個人投資家を目指しているのであれば、景気観測のシグナルに一喜一憂せず、中長期のトレンドを読みながら、段階的に株を仕込んで、相場が上がった際に段階的に利益確定するスタイルをまねしてみるのはいかがでしょうか。

米国株ファンドを買って大損したという人は、実績を出しているウォーレン・バフェットの真似をしてみるのも良いかもしれません。

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