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貸し会議室投資は初心者におすすめ?隠れたリスクを解説

貸し会議室投資は初心者におすすめ?隠れたリスクを解説

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リモートワークの普及やフリーランスの増加にともない、自宅やオフィス以外での作業スペースの需要が高まっています。投資家の間でも「貸し会議室投資」に注目が集まっており、興味がある方もいるのではないでしょうか。

貸し会議室投資は初心者でも始めやすく、高利回りな投資といわれています。一方、仕組みを理解していなければ、想像より収入が得られなかったり、トラブルに発展したりする場合も。

この記事では、貸し会議室投資のメリット・デメリットや、トラブルに巻き込まれないための注意点を解説します。ぜひ最後までご覧ください。

貸し会議室投資の仕組みについて

貸し会議室投資とは、アパートや商業施設などの一室を会議室として貸し出し、収益を得る投資法です。アパートやマンションを運営するよりも手軽にできる不動産投資として、人気が高まっています。

コワーキングスペースやサテライトオフィスが有名

貸し会議室とは、時間単位で利用できる部屋です。

会社の打ち合わせや学習セミナー、趣味の講座など、使用用途は多種多様。料金は1時間1,000円、1日1万円などと設定され、誰でも利用できます。

最近よく聞く「コワーキングスペース」や「サテライトオフィス」も、貸し会議室を利用したサービスです。働き方の変化によって、特にビジネスマンからの需要が高まっています。

オフィスレス化に伴う需要の急増

貸し会議室の需要が急増している要因は、オフィスレス化の拡大です。

リモートワークが普及し、パソコンがあれば、どこでも仕事ができるようになりました。そのため、コスト削減のためにオフィスを持たない会社も増えています。

しかし、対面でのミーティングが必要なときや、自宅以外の作業スペースがほしいときもあるでしょう。そこで活用されているのが貸し会議室です。カフェや公共スペースと違って第三者が入ることはないため、情報が漏れる心配もありません。

カフェや美容院なども店舗の一角をワークスペース化

なかには、カフェや美容院、マンションの一角をワークスペース化している場所も。

不動産に限らず、モノや場所、サービスを共有する「シェアリングエコノミー」は、政府も推進しているため、今後も市場の拡大が予想されます。

貸し会議室は、契約をせずに利用できる手軽さが魅力であり、一度気に入ってもらえたら継続的な利用も期待できるでしょう。

貸し会議室投資のメリット・デメリット

手軽といわれる貸し会議室投資にも、メリット・デメリットがあります。アパートやマンションへの投資とは異なるポイントをしっかり抑えましょう。

貸会議室投資のメリット

貸し会議室投資のメリットは以下の3つです。

  • 初期費用を安く抑えられる
  • 築年数に左右されない
  • 撤退しやすい

アパートやマンションの不動産投資では、数千万円の物件を購入しなければなりません。

一方、貸し会議室投資では、1室あたり5万円〜10万円程度で借りて運用することも可能です。

また居住スペースではないため、基本的にキッチンやバスルームなど水回りの設備は不要。必要な家具はデスクや椅子、Wi-Fi設備です。そのため、初期費用を大きく抑えられる傾向にあります。

利用者が住むわけではないため、築年数が影響しにくい点も特徴です。

築年数が古い建物でも、立地や設備が整っていれば問題なく運用できるでしょう。初期費用を安く抑えながら多くの利用者を確保できれば、高利回りも期待できます。

借りた部屋を貸し会議室として運用していた場合、もし運用がうまくできなかったら契約を解除すれば賃料の支払いも止まります。失敗しても撤退しやすく、比較的リスクが低いといえるでしょう。

貸会議室投資のデメリット

貸し会議室投資には以下の3つのデメリットもあります。

  • 収入が安定しない
  • 運営の手間が発生する
  • 場所によっては利用者がいないことも

貸し会議室は収入が安定しにくいです。

アパートやマンション運用の場合、一度入居すると一定期間は家賃が発生します。しかし、貸会議室は一度のみの利用も多く、継続的に利用されるとは限りません。

また、運営の手間も発生します。たとえば、利用希望者からの問い合わせ、予約管理、営業活動、清掃、備品管理などを行う必要性です。運営を業者に委託することも可能ですが、委託料を支払わなければならないので、結果的に利回りは低くなります。

そのほか、交通のアクセスが悪い、人口が少ないような立地の悪い場所、利用者がまったく見込めない場合も。ビジネスマンや学生などの、利用者が多そうな場所を見極める必要があります。

貸し会議室投資に関するトラブル事例

貸し会議室投資をする際には、想定されるリスクを把握することが大切です。起こり得るトラブル事例を紹介しますので、詐欺被害防止へ役立ててください。

利用者が見込めず収益が発生しない

立地が悪いにも関わらず「絶対に利用者がいるから大丈夫」などと物件購入を勧められ、運用したものの利用者が見込めず収入が得られないケースです。

仮に「1時間1,000円で、1日1時間ほどしか利用されない」となると、1カ月でわずか3万円にしかなりません。貸し会議室投資で収益を得るためには、より長い時間利用してもらう必要があります。

運営を委託したら多額の委託料が発生した

面倒な運営を業者に任せた結果、多額の委託料が発生して収益がなくなるケースです。日々の運営を行う余裕がない場合には、業者に運営を委託することも可能です。

しかし、管理委託費(運営費)を払う必要があります。その結果、利用料のほとんどが委託料に消え、収益がないどころか赤字になる可能性も十分考えられます。

契約条件を把握しておらずトラブルになった

アパートや施設によっては、「事務所使用不可」「飲食不可」などの条件が定められている場合があります。

事前に確認しないまま部屋を借りて会議室として貸し出した場合、契約違反としてトラブルになる可能性も。貸し会議室として運用してもよいのかどうか、しっかり確認しましょう。

騙されるな!注意すべきセールストークとは

貸し会議室投資を検討する際、以下のようなセールストークは詐欺の可能性があるので十分注意しましょう。

  • 貸し会議室投資は気軽にできて初心者にもおすすめ
  • 高利回りが期待できる
  • うまくいかなかったら、すぐに契約解除すればいい

たしかにマンションやアパートを購入して運用する一般的な不動産投資方法に比べ、比較的リスクは少ない傾向にあります。しかし、明らかに収益が見込めない投資はお金を捨てることと同じです。自分の大切なお金を守るため、慎重な判断を心掛けてください。

貸し会議室での不動産投資でトラブルに遭った際の相談先

貸し会議室投資を巡るトラブルに巻き込まれた際には、以下の専門機関へ相談しましょう。

  • 弁護士
  • 一般社団法人「不動産競売流通協会」
  • 全国宅地建物取引業保証協会
  • 一般社団法人「日本不動産仲裁機構」
  • 公益財団法人「日本賃貸住宅管理協会」
  • 公益社団法人「全国賃貸住宅経営者協会連合会(賃貸協会)」
  • 消費生活センターまたは国民生活センター

特に詐欺が疑われる場合には、速やかに弁護士に相談してください。

誰に依頼すればよいのか分からないときは、法務省が管轄する日本司法支援センター(法テラス)を活用しましょう。法律相談や弁護士の紹介を無料で対応してくれます。

法テラス 公式ホームページ (houterasu.or.jp)

また、投資を検討する際には、投資に詳しい専門家に相談することをおすすめします。

まとめ:貸し会議室投資を行う際は慎重な判断を

働き方の変化をきっかけに注目が高まる貸し会議室投資。

高利回りが期待される一方で、うまく運用できなければ収益が得られないリスクもあります。

正しい知識を身につけることで、手堅い不動産投資を行うこともできますが、不動産管理会社や営業マンを頼らなずに、学び続ける姿勢が大切です。

どんなに営業マンから「大丈夫」と勧められたとしても、投資を検討する際には専門家に相談するなどして、慎重は判断を心掛けましょう。

万が一、貸し会議室を巡る投資トラブルに巻き込まれた際には専門機関に相談してください。

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