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SLAPP訴訟(スラップ訴訟)

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「スラップ訴訟(Strategic Lawsuit Against Public Participation)」とは、批判的言論や公共参加を抑圧する目的で提起される訴訟を指し、日本ではその認定が裁判所で明確に示されるケースは少ないものの、いくつかの判例や議論が存在します。以下は、2024年以降の事例を中心に、スラップ訴訟として扱われた可能性が高いものに限定して説明します。

スラップ訴訟に該当する最近の事例

DHCスラップ訴訟(関連訴訟の顛末を含む)

  1. 概要: 化粧品会社DHCが、自社を批判した個人やメディアに対して複数の訴訟を提起した一連の事件。特に、2014年に週刊新潮で政治家への資金提供を批判した弁護士に対し、DHCとその会長が名誉毀損訴訟を起こしたケースが注目されました。その後、被告側が「スラップ訴訟」であるとして反訴(反撃訴訟)を提起し、東京地裁および控訴審で一部勝訴。
    • スラップ訴訟該当性: 控訴審(東京高裁、2021年判決)において、裁判所はDHC側の訴訟提起が「批判的言論を萎縮させる意図を持っていた」と判断し、訴訟行為自体を違法と認定。慰謝料110万円の支払いを命じた。この判決は、スラップ訴訟の違法性を明確に認めた事例として知られています。
    • 最近の動向: 2024年時点で、この事件の影響が議論され続けており、スラップ訴訟の代表例として引用されます。

旧統一教会関連訴訟(2022-2023年提訴、2024年以降も議論継続)

  1. 概要: 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が、教団を批判した報道機関(日本テレビ、TBSなど)や出演者(紀藤正樹弁護士、有田芳生元議員ら)に対し、名誉毀損を理由に総額9900万円の損害賠償を求める訴訟を複数提起。2022年10月から2023年にかけて提訴され、2024年以降も進行中または関連議論が続いています。
  2. スラップ訴訟該当性: 弁護士団体や市民から「教団批判を萎縮させるスラップ訴訟」と強く批判され、2022年11月に弁護士グループが「言論封殺を狙った訴訟」とする声明を発表。裁判所での明確な「スラップ認定」はまだ出ていないものの、その目的が批判封じにあると広く認識されています。
  3. 最近の動向: 2024年に入り、これらの訴訟の進捗が注目され、スラップ訴訟としての社会的議論が継続中です。

日本でのスラップ訴訟認定の基準

日本では、スラップ訴訟が違法とされる条件として、最高裁(昭和63年1月26日判決)が示した「訴えの提起が裁判制度の趣旨目的に照らして著しく相当性を欠く場合」という基準が適用されます。この基準に基づき、上記の事例では、特にDHC訴訟で裁判所がスラップ性を明確に認定しました。一方、旧統一教会のケースは現在進行中のため、司法判断が待たれます。

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