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2025年第1四半期のマレーシア経済の動向

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2025年3月23日時点でのマレーシアの景気について、最新の経済状況を整理して解説します。

現在の景気概況

マレーシア経済は2024年にGDP成長率5.1%を記録し(マレーシア中央銀行発表)、2023年の3.7%から大きく回復しました。2025年に入ってからも、この成長モメンタムが維持されており、国際通貨基金(IMF)は2025年の成長率を4.7%と予測しています(2025年3月発表のArticle IV Consultation)。これは、東南アジア諸国の中でも堅調なパフォーマンスを示しており、国内需要と輸出のバランスが取れた成長と言えます。

  • 成長のドライバー: 2024年の成長は、旺盛な民間消費、活発な投資活動、そして電気電子製品(E&E)輸出の回復に支えられました。特に半導体需要のグローバルな回復がマレーシアの輸出を押し上げ、観光業もコロナ禍前の水準に近づいています。2025年第1四半期も、この傾向が続くと見込まれます。
  • 労働市場: 失業率は2024年第3四半期に3.2%と低水準で推移し、労働市場は引き続き堅調です。2025年も3.5%前後で安定する予測(IMF)があり、雇用の安定が消費を下支えしています。
  • インフレ: 2024年のインフレ率は1.8%と落ち着いており、2025年にはガソリン補助金改革(RON95)の影響で2.6%に上昇する見込みです(BNM予測)。ただし、これは地域平均(3~4%)と比べると依然として抑制されています。

主要な経済指標と動向

  • 国内消費: 家計支出は2024年に5.2%成長し(Q4)、引き続き経済の柱です。2025年も、12月からの公務員給与13%増やジョホール・シンガポール特別経済区(JS-SEZ)の雇用創出効果が消費を支えると期待されます。ただし、燃料補助金の段階的削減が可処分所得を圧迫するリスクもあります。
  • 輸出と貿易: 2025年2月の輸出額は前年比6.2%増の1,182億リンギ(約3.97兆円)と、5カ月連続で増加(統計局発表)。E&E製品に加え、パーム油や石油・天然ガスの輸出が堅調です。しかし、中国(最大の貿易相手国)の需要低迷や米国関税政策の不確実性がリスク要因です。
  • 投資: 2024年の投資活動は前年比10%増と急拡大(BNM)。JS-SEZ協定(2025年1月署名)やエネルギー転換プロジェクトが投資を牽引しており、2025年もこのトレンドが続く見込み。ただし、グローバルな地政学リスクが外国直接投資(FDI)に影を落とす可能性があります。
  • 通貨と金融政策: マレーシアリンギは2024年にドルに対し2.7%上昇(BNM)。2025年も比較的安定が予想されます。中央銀行(BNM)は政策金利を3%に維持し、中立的な金融スタンスを継続。インフレ上昇リスクがあれば利上げの用意があるとしています。

景気への影響要因

  1. 政策の推進: アンワル・イブラヒム首相の下での政治的安定が、投資家信頼感を高めています。マダニ経済フレームワークや国家エネルギー転換ロードマップ(NETR)が、持続可能な成長を目指す基盤となっています。
  2. 外部リスク: 米国のトランプ政権による関税強化や中国経済の減速が輸出に影響を与える可能性があります。また、地政学的緊張(中東情勢など)が商品価格に波及するリスクも。
  3. 構造的強み: マレーシアは半導体サプライチェーンでの地位やASEAN内での貿易連携(RCEP、CPTPP)を活かし、外部ショックへの耐性を示しています。

現時点での評価

マレーシアの景気は2025年3月現在、「堅調だが不確実性を孕む局面」にあります。国内経済の fundamentals(労働市場、消費、投資)は強く、成長率4.7~5%は新興国として健闘しています。しかし、グローバル経済の減速や政策変更(補助金改革)の影響で、短期的には波乱要因も存在します。Xでの意見を見ると、「政治安定が成長を支えている」(

@BernamaTV)や「不動産不況の遅効性が懸念」(

@iizuka)など、楽観と慎重論が混在しています。

結論として、マレーシア経済は「良い」状態にありますが、「絶好調」とまでは言えず、外部環境次第で変動する可能性があります。投資やビジネスを考えるなら、E&Eやデジタル経済など成長分野に注目しつつ、リスク管理が重要です。

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