この記事でわかること
- 息子・孫・警察官・弁護士を裝うおれおれ詐欺の典型的な手口と最新の変化
- 家族の合言葉・折り返し確認・留守番電話設定など具体的な予防策
- 振り込め詐欺救済法による口座凍結など、被害に遭った直後の緊急対応手順
「おれ、事故を起こしてしまった」——突然の電話で家族を名乗り、慌てさせている間に現金やキャッシュカードを要求するおれおれ詐欺は、2003年から20年以上にわたり高齢者を苦しめてきた代表的な特殊詐欺です。警察庁の統計によれば、特殊詐欺全体の被害額は2024年に過去最悪を更新しており、オレオレ詐欺型はいまなお主要な類型の一つです。本記事では最新の手口・予防策・被害時の対応を整理し、あわせて関連する還付金詐欺やニセ警察詐欺との違いも解説します。
目次
おれおれ詐欺とは
おれおれ詐欺とは、犯人が「息子」「孫」「夫」「甥」などの身内を名乗って電話をかけ、事故・会社の金銭トラブル・病気といった緊急事態を演出して判断力を奪い、その場で現金の振り込みや手渡し・電子マネーの送付を要求する特殊詐欺の一類型です。警察庁は「特殊詐欺」のなかで「オレオレ詐欺」と分類しており、身内を名乗るか否かで区別しています。近年は単独犯ではなく、電話役(かけ子)・受け取り役(受け子)・資金移動役(出し子)が役割分担する組織犯罪として行われ、指示役は海外の拠点から通話していることも少なくありません。
最新の典型的な手口
- 劇場型:家族役の電話に続いて「上司」「弁護士」「警察官」を裝う別の人物が次々に電話を代わり、被害者に考える時間を與えない
- キャッシュカード受け取り型:警察官や銀行協会職員を裝い「口座が悪用されているのでカードを預かる」と自宅を訪問し、暗証番号とともに奪う
- アポ電強盗:資産状況や家族構成を聞き出す事前電話(アポ電)をかけ、後日自宅を襲撃する強盗事件に発展する
- 送付型:「レターパックや宅配便で現金を送れ」と指示する(現金を郵便で送ることは郵便法で禁止されている)
- 電子マネー型:「コンビニでプリペイドカードを買い、番号を伝えろ」と誘導する
代表的な被害事例
- 息子を名乗る男から「会社の金を使い込んだ。昼までに500万円が必要」と電話があり、指定された駅前で見知らぬ男に現金を手渡した70代女性のケース
- 警察官を名乗る人物に「あなたの口座が詐欺に使われている」と連絡され、自宅を訪れた「捜査員」にキャッシュカードと暗証番号を預け、合計300万円を引き出された80代男性のケース
- 孫を裝う電話で「カバンを置き忘れた。会社から借りて返す」と100万円を要求され、タクシーで迎えに來た「会社の同僚」に現金を渡した事例
被害を防ぐ3つの習慣
- 家族だけの合言葉を事前に決め、本人確認の質問を必ず行う
- 知らない番号からの着信には出ず、留守番電話・着信拒否・迷惑電話防止機能を設定する。会話の自動録音機能付き電話機は警察庁も推奬
- 「いったん切って折り返す」を徹底し、本人の携帯番号に自分からかけ直して事実を確認する
警察官を名乗る類似の手口はニセ警察詐欺、還付金名目でATMへ誘導する手口は還付金詐欺として別記事で詳しく解説しています。高齢者世帯での防犯全般は高齢者を対象にした詐欺の予防策も参考になります。
被害に遭ってしまったら
- 振り込み直後であれば、ただちに振込先の金融機関へ連絡し、振り込め詐欺救済法に基づく口座凍結を依頼する
- 最寄りの警察署または#9110(警察相談専用電話)に相談し、被害屆を提出する
- キャッシュカードを渡してしまった場合は、直ちに発行銀行へ連絡してカード停止・暗証番号変更・再発行を依頼する
- 電子マネー型で番号を伝えた場合は、噹該ブランドのサポート窓口と警察の両方へ速やかに連絡する
- 被害回復の具体的な流れは詐欺被害に遭ったら即座にすべき行動で整理しています
相談・通報先
- 警察相談専用電話:#9110
- 消費者ホットライン:188
- 法テラス:0570-078374(無料法律相談の紹介)
- 各金融機関の24時間カード紛失・盗難受付窓口
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電話で急かして現金を要求する類似手口として、還付金詐欺や給付金詐欺もあわせて確認しておくと見分けがつきやすくなります。
2025年に被害が拡大したニセ警察詐欺2025年年間985億円は、劇場型・アポ電型のおれおれ詐欺と手口が共通しています。
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