目次
NFT詐欺とは
- NFT詐欺の代表的4類型(ラグプル・偽NFT・フィッシング・ウォッシュトレーディング)の手口と実例がわかる
- 怪しいNFTプロジェクトを見分ける具体的チェックポイントがわかる
- 被害に遭った場合の相談先・返金請求の手順がわかる
NFT詐欺とは、ブロックチェーン上でデジタル作品の所有権を証明する技術「NFT(非代替性トークン)」を悪用した詐欺的行為の総称です。2021〜2022年のNFTブーム期に急増し、ラグプル・偽NFT販売・フィッシング・ウォッシュトレーディングの4類型が代表的な手口として知られています。
NFT詐欺はラグプル・偽販売・ウォッシュトレーディング等の手口で被害が急増しています。2021年以降、日本でもSNS経由の被害が相次ぎ数億円規模の事件も発生しました。本記事では主要4類型の手口・見分け方・被害時の対処法を網羅します。
主な手口の種類

上図は4大手口の全体像です。それぞれの手口は独立しているわけではなく、ラグプルとフィッシングを組み合わせた複合型詐欺なども導入されています。各手口の詳細を以下に解説します。
ラグプル(出口詐欺):人気NFTプロジェクトを立ち上げて資金を集めた後、開発者が突然プロジェクトを放棄してSNSやウェブサイトを削除し、資金を持ち逃げる手口です。2021年の「Evolved Apes」事件では798ETH(当時約2.7億円相当)が詐取されました。ラグプルは英語で「ラグ(敏物)を引っ張る(プル)」の比喩で、敵物の上にいる人が足もとをすくわれるように被害者が全てを失うことから命名されました。上図のとおり、詐欺プロジェクトは待機番号(ホワイトリスト)や事前貢献者への特典などで期待感を骸め、資金が十分に集まったタイミングで突然姿を消すのが典型パターンです。
偽NFT・偽マーケットプレイス型:有名アーティストの作品を無断コピーして販売したり、本物そっくりの偽取引所サイトに誘導してログイン情報や秘密鍵を盗む手口です。OpenSeaなどの大手マーケットプレイスには山のようにNFTが展示されているため、版権者による「公式販売」か「無断販売」かを判別するのは初心者には困難です。偽サイトから購入しても受け取れないまま代金だけ失うケースが多発しています。
ウォッシュトレーディング:同一の人物や関係者同士が自作自演でNFTを高値売買し、人気があるように見せかけて第三者に高値購入させる価格操作の手口です。ブロックチェーン上の取引履歴は公開されているため「活発に取引されている」ように見えますが、実際には少数のウォレット間で引き回しているだけです。小口購入者が実類價格より高い金額で購入してしまうのが肩首です。
フィッシング・シードフレーズ詐取型:「ウォレット認証が必要」「エアドロップを受け取れる」などと偽り、シードフレーズや秘密鍵を入力させてウォレット内の全資産を盗む手口です。Discordのダイレクトメッセージやメールでのアプローチが多くみられます。上図のように、偽サイトへ誘導するリンクは公式サイトと見分けがつかないほど精巧に作り込まれており、スマートフォンからアクセスすると特に気づきにくい傾向があります。シードフレーズ(12単語の回復フレーズ)を入力した時点でそのウォレットの全権限が詐欺師に渡り、数秒内に全資産が別ウォレットに送金されます。一度出まると取り戻しは事実上不可能です。
実際の被害事例
- SNSで紹介されたゲーム系NFTプロジェクトに投資したところ、リリース直後に開発チームが消滅。出金不能となり100万円以上を失った事例。Discordで公式コミュニティが閉鎖されていたことが後型判明した
- Discordで「限定NFTプレセール」に招待され、ウォレット接続を求める偽サイトにアクセス。シードフレーズを入力した結果、保有する暗号資産がすべて数秒内に剅奉された事例。サイトのURLが公式と差异1文字だったが気づかなかった
- 有名アーティストを装ったアカウントから購入したNFTが偽造品と判明し、返金を求めたが連絡が取れなくなった事例。Twitter(X)の認証バッジも購入した偽アカウントだったことが判明
上図に示すとおり、被害は申告が難しい傾向があります。ブロックチェーンの取引は基本的に取り消しがきかないため、被害に遺っても回収率は非常に低くなります。詐欺にあわないための事前知識が最小の防衛策です。
見分けるポイント・予防策
- シードフレーズ・秘密鍵は絶対に入力・共有しない。正規のサービスは絶対に求めません。入力立却で全資産が剅奉される最大のリスクです。
- プロジェクトチームの身元(SNSアカウントの歴史・本名・実績)を必ず確認する。匿名チームのプロジェクトはラグプルリスクが高い。関係者の悪文在もくまなくァックする。
- ホワイトペーパーやロードマップが具体的かどうかを確認する。「必ず値上がりする」などの高リターン保証は詐欺のサイン。ロードマップの期限がすべて「近日中」のままて具体性がないものも詐欺的プロジェクトに多い。
- ウォレットはハードウェアウォレット(コールドウォレット)を使い、見知らぬサイトへの接続を避ける。インターネット接続中のホットウォレットは常にリスクに暴露されていると認識することが重要です。
- 購入前にOpenSeaなどの公式マーケットプレイスでURLを直接確認し、検索結果の広告リンクは踏まない。公式サイトから直接ブックマーク登録する習慣をつける。
上図のチェックリストをプロジェクト評価の対象に殤る前に必ず運用してください。プロジェクトの「力」や「广告の洗練度」に密引されず、チームの実在性・過去の実績・契約の透明性といったファンダメンタルな观点で判断することが金融詐欺を非常に随りにくいマインドセットです。
被害にあったら
- 警察(#9110):詐欺被害届を提出し、ウォレットアドレス・取引ハッシュ・チャット履歴などの証拠を保全してください。ブロックチェーン上の資金流動記録は捜査機関がトレースできる場合があります。
- 金融庁(0570-016811):無登録業者による暗号資産関連詐欺の相談窓口です。容疑業者を金融庁の登録業者リストで確認することも可能です。
- 弁護士・法テラス(0570-078374):損害賠償請求や被害回復の法的対応が相談できます。高額被害の場合は暗号資産被害に詳しい弁護士への請求を専門に対応している現地調査会社への相談も検討してください。
NFT詐欺と同様に暗号資産・投資を悪用した手口として、架空取引所詐欺や金融庁未登録業者による詐欺も急増しています。投資詐欺全体の手口と被害状況は「投資詐欺の手口と見分け方 完全ガイド」でまとめて確認できます。
用語集
- NFT(非代替性トークン)
- ブロックチェーン上でデジタル資産の唯一性と所有権を証明する技術。
- ラグプル
- 資金調達後に開発者がプロジェクトを放棄し資金を持ち逃げする出口詐欺の手口。
- ウォッシュトレーディング
- 自作自演の売買を繰り返しNFTの取引量や価格を不正に吊り上げる行為。
- フィッシング
- 偽サイトや偽メールでウォレットの秘密鍵やログイン情報を窃取する詐欺手法。
- スマートコントラクト
- ブロックチェーン上で自動実行される契約プログラム。悪意あるコードが仕込まれる場合がある。
あわせて読みたい関連トピック
NFT詐欺と同様にSNSで拡散される手口として、仮想通貨詐欺の最新パターンと防御策も把握しておくと被害予防に役立ちます。
被害回復の選択肢を広げるには、集団訴訟(クラスアクション)の費用と手続きの流れを事前に知っておくことが重要です。
ウォレット接続時の不正承認を防ぐために、フィッシング詐欺の見分け方と対処法もあわせて確認してください。